Robotic Habitation Enhanced by AI

研究開発プロジェクト

AI ロボットにより拓く新たな生命圏

この研究開発プロジェクト「AIロボットにより拓く新たな生命圏」は、2050年までにAIとロボットの協力により、自ら学習し、行動し、人と共生するロボットを実現することを目指しています。このプロジェクトでは、宇宙という極限環境下での人類が滞在できる拠点の構築を目標に掲げています。特に、国際有人探査プログラム(ARTEMIS)との連携により、これまでの宇宙活動の枠を超えた新しい技術開発が期待されています。

 本プロジェクトの目標は、宇宙における長期居住を実現し、地球外に新たな生命圏を切り拓くことです。
これは人類の歴史においても大きなジャンプであり、我々の文明そのものに強い影響を与える可能性があります。
この計画で実現される宇宙居住システムは、月面における初期段階のベースキャンプとして機能することを目指しており、その後の恒久的な拠点の構築への道を拓きます。

 このプロジェクトの挑戦は、月や火星のような極限環境で人類が独立した生命圏を築くことです。
これを達成するため、AIロボット技術やスマート技術、そして将来には行動変容技術を活用し、2050年までに月面拠点構築のための技術を確立します。さらに、極限環境で活動可能な小型ロボットの開発、柔軟な構造体ロボットとの協調による高度な動作の実現も目指しています。

2040年までに月面での居住拠点を構築するための技術を確立し、それを活用して地上での社会実装にもつなげていく計画です。居住モジュールの地上での実証・評価を行う事で、人間が暮らすシステムとしてのさらなる改善を目指しています。このプロジェクトは、未来の宇宙探査と人類の居住可能性を大きく拡大する可能性を秘めています。

スマート居住モジュールの地上での適用・社会実装化

月に住むためには生活環境を整えることが重要になり、
様々な技術開発により、それを可能にしようとしています。

研究プロジェクトの概要

  • 未知極限環境領域で機能を発揮できるサイバーフィジカルシステム

    ①拡大縮小可能なインフレータブル技術や拡張性のある構造体の実現

    ②小型/ソフトロボット群によるメンテナンス等多様な補助作業の実現

    ③多数の環境を考慮したシミュレーションでの制御器学習とデータ同化によるモデル改善

  • 柔軟構造物,展開構造物自体のロボット化

  • 極限領域で実際に活動可能な小型ロボットの実現と協調動作

    単純群協調による自然的自己組織化から高度な群動作へ

これらのアプローチには、未知・極限環境領域で機能を発揮可能なサイバーフィジカルシステムを構築し、シミュレーション自体の改善とそのシミュレーションを用いた制御器学習の循環的な進化による、シミュレーションモデル/実現可能な動作の高機能化、未知環境における挙動シミュレーションのデータ同化による改善という新規性に加え、拡大縮小可能なインフレータブル技術や展開構造物を進化させます。